ライター・藤丸心太(ふじまるじんた)のブログ。本の感想とかゲイネタとか創作系など。お仕事依頼などはメールで。リンク・TB自由。コメントは承認制。fujimarujintaあっとgmail.com (あっとを@に変更)


by bogdog

カテゴリ:ライトノベルの感想だよ☆( 8 )

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「このライトノベルがすごい! SIDE-B」を購入。これから読む。
ちょっと読んだんだけど、文学少女シリーズが大幅にフューチャーされてていいかんじ。最近の萌え動向、「このラノ」の賞の傾向と対策も読めていいかんじです。

ライトノベルの書き方(ざっくりと)@デイリーポータルZ



ラノベはエンターテイメント、分かりやすさ、ポップさが最重要
多い設定は、ヒロインが、暗くはかない子と、気が強いけど本当は甘えたがりな子
主人公は優柔不断な今時の男の子
(だけどひそかに無根拠な万能感を持っている)
家族がみえない、出て来ない
かなわぬ恋、ほのかなお色気
強い敵(女の子を守る)
ほっておいても話が動くような、面白い設定
字数15万字(プロット1ケ月、執筆2ケ月)
基本、表紙の可愛さで買われている。最近はデッサンの正しい絵柄が人気


というまとめがなかなか的を得ていらっしゃる。

ラノベの元祖は「ノルウェイの森」という話や、新人賞に投稿するときは、レーベルカラーを意識して、そこで売れてる作風は必要とされないから被らないようにする、という話はおもしろかった。
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by bogdog | 2008-08-17 11:34 | ライトノベルの感想だよ☆

狼と香辛料 8

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狼と香辛料 8

前回の本がサイドストーリーだったので、今回話が進行してくれて面白かったです。
このラノベは、会話の駆け引きや商売のうんぬんを楽しむもの。ホロがかわいい。
銀貨の箱が増えた謎は、ひっぱったわりにはたいしたことのないオチだったが。それをめぐる陰謀とかがなかなかスリリングだった。

……これからのラノベは、「どう書くか」(文体)と「何を書くか」(題材)にはっきりわかれる。前者は「撲殺天使ドクロちゃん」と「人類は衰退しました」で、後者は「狼と香辛料」

と、あげてたのをどっかで読んだんだけど(たぶん『ダ・ウィンチ』のラノベ特集だと思う)なんとなく胸がすく解説。ジン太は後者のラノベのほうが好きです。でも、女の子や魔法やツンデレ、ボーイミーツガールや殺人は必須だと思うの。そのバランスが大切だよね。
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by bogdog | 2008-05-20 15:39 | ライトノベルの感想だよ☆
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相変わらずスゴい!
今回のネタ本は、ジットの『狭き門』です。(読んだことない)

今回は天野遠子の家族の話。
カバーイラストの天野遠子が文学少女で、文字通り「文学を食べたいほど愛してる」で、本を食べるんですけれど、まだ子供の頃の天野遠子が同じように本を食べていたお父さんと一緒にご飯(本)を食べていて、その味はどんなだったかお父さんと話し合うシーンはぐっときました。どう美味しいのかっていうのは一緒にいてこんな味がするとか言ってくれる人がいるから舌が育てられるわけで、そこには人と人との記憶と繋がりがあるわけです。そんで、まだ子供の遠子は、ジットを食べて「味がわからない」と言うんだけど、お父さんは「大人になればわかる」と言うんですよ。これが今回のストーリーに絡んでくるあたりは秀逸!

「作者のジッドは、この物語はヌガーのようだと、日記に書いていた。べたべたした飴の中に、美味しいアーモンドがあると。それが、アリサの手紙だって。けど、お父さんは、この本はコンソメスープのように思うんだ」

「コンソメ……スープ?」

「そう、夜が訪れる前の、金色の輝きのような----美しい琥珀色のね。
 コンソメスープは、シンプルな料理のように思えるけれど、透きとおった液体の中に、様々な食材が混ざりあい、溶けあっている。それがなにかを全部言い当てるのは、とても難しい。透明なのに、どんな材料が入っているのか、わからないんだ。それは人の心に似ていると思う。見えるようで見えない……。本人すら説明のつかない想いを、抱くこともある。だから愛しいのかもしれない……」

「“文学少女”と神に臨む作家 上」野村美月 ファミ通文庫 より抜粋




朝食に「ぐりとぐら」を食べるとか好きだわー。きっとふかふかのパンケーキの味だよ!

ストーリーとしては、ツンデレありーの、ヤンデレありーのトラウマありーの、で、結構痛々しいところもあるんだけど、そこはメイン料理にちょこっとだけ入れる隠し味のようにうまく効いてます。ヤンデレメインのラノベって読みにくいですよね。ええ、「マー◯◯◯」とか「嘘つき……」とか。


あと、これは関係ないんですけど、「とらのあな」で買い物をするとなんだか分厚い茶袋に入れてくれるので少し得した気持ちになる。デフォルトでカバーを付けてこようとするんですけど、そこは「カバーはつけないでお願いします!」といい、電車の中でも萌えイラストを周囲に晒したままでガン読みする男気を誰か認めてほしい。
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by bogdog | 2008-05-15 11:10 | ライトノベルの感想だよ☆
ちょくちょく更新してないけど、読書はあいかわらず漫画・ラノベ・文庫・雑誌問わずしています。月の書籍代がン万円していることからもそれは伺えるのだけれど(これってライターだったらむしろ少ない方ですよね)ちゃんと読んだ!とか持ってるとか書かないと、せっかく友達が貸してくれた本が実は持ってるとかありがちだし、何より面白い本をシェアしなきゃね、ってことで、ライトノベルの感想だよ☆

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"文学少女"と死にたがりの道化 
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"文学少女"と飢え乾く幽霊
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"文学少女"と繋がれた愚者


本を愛してる。文学を愛してる。食べちゃいたいくらいに愛してる。どんな味がするのかな?  

そんな「文学少女」の遠子は、比喩的なものでなしに、本を食べる女の子。むしゃむしゃ食べて、その味わいを言葉で伝える女の子。読書欲と食欲が奇妙に一致しているところがすごい。

それに、本の説明がものすごく深いところ。そして、「人間失格」「嵐が丘」「友情」過去の名作を題材に、話がミステリーとして展開する。それを、文学少女たる遠子が物語を読むように解決するのだ。

本読みならわかる、遠子の(ひいては著者の)本に対する愛情に、にやにやしてしまう。もっとも、遠子ほど「文学少女」ではなかった自分は、元ネタがわからないところもあるんだけど、遠子の蘊蓄を聞いていると、ああ、この物語っておいしそう! こんな味がするお話なのよね〜 と、思わずお腹が鳴ってしまうのだ。マジで。


「サガンは洗練された都会の味ね。フランス料理のオードブルに出てくる鴨のテリーヌみたいに美しく、ひんやりして、優雅な味わいなの。」(「"文学少女"と引き裂かれた愚者」より)

「あなたたち、こんなろくでなしの三股男をとりあって喧嘩をするよりも、おうちで夏目漱石全集でも読む方がよっぽど有意義よ。まずは、連作短編集の『夢十屋』からはじめて! 耽美で幻想的な物語は、熟成したワインの味よ。熟と香りをともなって喉を滑り落ちてゆく詩的な文章に心ゆくまで酔いしれて!」(「"文学少女"と飢え乾く幽霊」より)

などなど。遠子にとっては、物語は食べ物で、リアルに食べて味を感じるもの。その事実と表現が、この「文学少女シリーズ」を読む僕たちに一つの事実を突きつける。「この物語はどんな味がするのか?」そして、その味を、しっかりと味わっているのか?

好きな作家の味を遠子よろしく想像する。

……フランチェスカ・リア・ブロックは、シュガーがいっぱいかかったリッチなドーナツの味。トーベヤンソンは、素朴ながらしっかりと本物の素材を丁寧に料理した、カレンツの入った焼き菓子の味。スパイスの聞いた短編集もおすすめ。サン=テグジュペリは太陽をいっぱい浴びたブドウが、何年間も倉の中で眠って熟成し、そしてそのコルクを開けたときに、花の香りや冒険のかおり、あらゆる複雑な芳香を持った重いボディの赤ワイン……

想像の中で、本を食べる。むしゃむしゃと食べてみる。
こんな味だったのかー。うーん。もっと味わい深いはず……もう一度、しっかりと読んで確認してみよう! なと、物語を違った風に見る事ができるようになる。


何より心動かされたのは、遠子のこの台詞だ。


「本を閉じれば、物語は終わってしまうのかしら? いいえ! それはあまりにも味気ない読み方だわ。あらゆる物語は、わたしたちの想像の中で無限に続いてゆくし、登場人物たちも生き続けるのよ。
 わたしたちは、その物語を、明るい光に満ちたものにすることもできるし、哀しく切ないものにすることもできる。だから、"文学少女"であるわたしは、彼らの未来が素晴らしいものであると想像するわ!」("文学少女"と繋がれた愚者)



物語を読むこと。それは比喩的な意味ではなく、自らの骨肉になる行為なのだと思い知らされた。そしてその物語を繋いで行くのは、その本を読んだ者。


読んで、物語を想像することもまた、創造であるのだ。
なぜなら、物語を読んで想像すること自体、それが自分の中に入っているということだから、料理を食べて、自らの栄養にして、体を作るのと同じだからだ。


遠子みたいに物語が食べたられたらいいのに……って思ってたけど、もう食べてたんだね。むしゃむしゃと。
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by bogdog | 2008-04-08 04:33 | ライトノベルの感想だよ☆

「終わりのクロニクル」

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(あらすじ)
第二次世界大戦という歴史の裏側にもう1つ、決して表に出ることのない戦争があった。

平行して存在したその全てを歯車にたとえG(ギア)と呼ぶ10個の世界との間で生き残りをかけて行われたその戦争は、全ての物事の究極の理由「概念」を奪い合い滅ぼすことから、概念戦争と呼ばれた。

そして戦争に勝利したわれわれの世界、「Low-G」に全てが隠蔽されてから60年、ある問題が起きた。

この世界のみが持っていた「マイナス概念」の活性化。
それにより、今や唯一のGとなったLow-Gは再び滅びの道を歩み始めていた。

滅びを回避するには、かつて滅ぼし遺恨を残した10のGの概念の力が必要だった。

概念戦争を戦いそれを知る組織「UCAT」はその為、各異世界の生き残り達との交渉の為に、専門部隊全竜交渉部隊(チームレヴァイアサン)を編成する。

1人の少年は祖父からその代表たる役目と権利を譲られ、「自分が本気になるために」交渉役を引き受ける。
自ら悪役を名乗る少年、その名を佐山・御言。

全ての遺恨を収め世界を救うための交渉、全竜交渉(レヴァイアサンロード)が、「佐山の姓は悪役を任ずる」、その言葉とともに始まる。

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長編のラノベ。1〜6までは上下巻あり、平均400P超。最終巻の7巻は脅威の1000P超で、電撃文庫の中でも最高記録。

おもしれー!!
絶賛大はまり中。いま最終巻読んでます。

「パラレルワールド」を扱う作品は多数あれど、この作品がすごいのは、「概念」を中心としたそれぞれのまったく違う10の世界が書かれているのと、それぞれの世界に戦う理由と謎があること。

各ギアとの戦いもだけれど、「概念」を使って戦闘になるときに、その相手の「概念」の論理の隙をついたり、戦いの中で、己を見つめて過去と対峙したり……世界観とキャラとストーリーが見事に合致してます。

話のテンションも高いし、キャラも展開も論理的に動いているので読みやすい。アマゾンのレビューなんかを見てたら、「文章が難しくて読みにくい」とか「設定がわかりにくい」とか書いてあったけど、えー、そうなの? つじつまが合っていないでなんとなくイベントが出ました的なお話なんかより、100倍読みやすいと思うけど……ここらへんは好みの問題なのかもしれないっすね。

あと1ページ……などと思ってたら気がついたら朝とか、本気でありえちゃうラノベです。 はあーもうすぐ読み終わっちゃうのか……
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by bogdog | 2008-02-15 09:03 | ライトノベルの感想だよ☆
 「シゴフミ」ライトノベルはまだ未読なんですけど、アニメの一話を見ました。

 設定が「死者から手紙が送られてくる」というので、ええー。なんだかありがちな話?「テガミバチ」+「イキガミ」? お手盛りな死生観はもうこりごりだよう、と食わず嫌いでスルーしてたんだけど、どうやら、高校生がロケットを飛ばそうとするらしく(このブログで詳しく解説されています。アニメのプラテネスのSF検証をした人が関わってるらしい。)とボーイ・ミーツ・ガールと、かつ殺人事件が絡むらしい。

 わあ! お得三点盛りだよ。よよよ。

 「プラテネスは、弟がロケットを打ち上げてるのに萌えた」
 「女子高校生の武器はナイフであるべき」
 「秒速5センチメートルは、人が死ねばよかったのに」

 と思ってる人は、確実にはまります。(思わなくても、十分いいアニメ)いや、はまったね。
 
 
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by bogdog | 2008-01-30 01:26 | ライトノベルの感想だよ☆

フルメタルパニック!

 今年はラノベを書いて一山当てます。
 とかSOTFの三太くんと正月早々盛り上がりました。

 いまだに萌え要素がわからないのですが、というか、ゲイなのでリアルな萌え感覚だったらヒゲ坊主ガチムチとか、ほんとうにシャレにならないことになるのですが、しっかりと関係性や心理を書いて、人が死にまくる鬼畜系でありながらも愛に溢れた、桐生祐狩先生の「夏の滴」(角川ホラー小説長編大賞を受賞した、鬼畜系ホラー小説)のようなお話をラノベで書きたいです。

 ……ここまで書いて、やっぱり萌え要素がないことに気がつきました。
 26才のガチホモで、購読書が月刊サイゾーとbadi(ゲイ雑誌)と漫画アクションと週刊モーニングの私には萌え要素がひとつもない!

 三太くんみたいに、ショタっこでもないし、腐女子マインドもよくわからないんだけど、関係性に萌えるので、よしながふみや、志村貴子的な人と人との間のあわいみたいなのが好きだし、関係性の妄想と鬼畜な思想なら好きなんだけどねえ。

 やっぱり、ラノベを曲がりなりにも書こうと公言するなら、ちゃんと王道のラノベも読まなきゃだめだよ! っつーことで、今日のラノベは、「このライトノベルがすごい2008」でも堂々の一位となった、「フルメタルパニック!」シリーズの第一作目、「戦うボーイ・ミーツ・ガール―フルメタル・パニック! 」だよ!
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アニメが1月8日より地上波で放送もされる、超人気ラノベ。メカあり、美少女あり、ハードボイルドあり、ボーイ・ミーツ・ガールありの、これぞラノベ! といった作品。

 「このラノ」でも、インタビューが載ってて、他の雑誌でもライトノベルの書き方について話てたんだけど、ライトノベルの文法というか、簡単に読めるようでも、手抜きではなく、さくさく読めるようにリズムや展開をきちんと考えてる、ということが書いてあって、読んでみると実になるほど、と思った。「〜は発砲した」というふうに書くんじゃなくて、「発砲。」とか。

 最近のラノベは、著者の一人称で心情も含めて書いてる文体が主流だと思うんだけど、そういうのってちょっと読みにくい、感情はわかっても、読みにくかったりうざかったりするけど、これは極力心理表現は避けてて、状況説明も最低限になっており、会話中心でさくさくと読めました。難しい言葉もないし。あと、ロボットであるAS(アームスレイブ)の設定とかも凝ってて面白かった。こういうの、悔しいけど好きだなあ。男の子の夢が全部詰まってる気がするもん。

 三太くんから、「ボーイ・ミーツ・ガール」は基本だよ! と教わったのだけれど、なぜかジン太がラノベ用に書いたプロットは「ガール・ミーツ・ガール」で「神vs人間」みたいなことになってました。あれれ。
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by bogdog | 2008-01-04 23:09 | ライトノベルの感想だよ☆
 漫画に関しては、それはそれは愛しているので、下手に「その作品を読んだだけで批判する」っていうのがほとんどできなくなってしまっている。前の作品はどうだった、この作家のテーマは、編集のミスでは、とか、そういううがった目線で捉えつつ、自分の知識の深さを嫌味なくひけらかしながら(重要)感想を読んだ人に「なるほど、こんな読み方があるのか!」と思わせるのが、年季の入った漫画好きとして、そしていちライターとしてのただしい漫画レビューのあり方なのでは……と。

 ラノベに関しては、あんまりよく知らないので、作家がどうとかいうのが分からずに、ただ読んで「また読みたい」「参考にしたい」「え、よくわかんない」「ていうかつまんなくね?」くらいの見方しか出来ません。多分、いまはそれでいいのかなあ、と。マニア視点じゃなくて、いままで漫画と小説(非ラノベ)しか読んだ事ない人間が見て、まずおもしろいかどうかっていう自分の中の気持ちを大事にしたいので。

 というわけで、これからは、カテゴリーも「ライトノベルの感想」として、別にわけでレビューしていきます。


◯今日のラノベ
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ツァラトゥストラへの階段 土橋 真二郎

 いままで神と崇められた人間は、「パルス」という人間の能力を何倍にも引出すものに寄生され、それをコントロールしていた人たち…という設定にひかれて購入。こういう話、書こうと思ってたのに先を越された! と思ったけど、読んだらそんなに「パルス」はでてこなくて、カイジとかライアーゲームみたいな極限状態のゲームがメインのお話で、話自体に説得力が欠けるような感じで、物語に引き込まれないままだった。キャラもあんまり立ってないような気が。あと、挿絵がないので(巻頭のカラー部分にキャラ設定のみ載っている)ちょっとそれはどうなの。そして、ラノベ=挿絵と思ってて少なからずイラストを楽しみにしてる自分にちょっとびびった。
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by bogdog | 2007-12-30 10:13 | ライトノベルの感想だよ☆