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ライター・藤丸心太(ふじまるじんた)のブログ。本の感想とかゲイネタとか創作系など。お仕事依頼などはメールで。リンク・TB自由。コメントは承認制。fujimarujintaあっとgmail.com (あっとを@に変更)


by bogdog

「終わりのクロニクル」

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(あらすじ)
第二次世界大戦という歴史の裏側にもう1つ、決して表に出ることのない戦争があった。

平行して存在したその全てを歯車にたとえG(ギア)と呼ぶ10個の世界との間で生き残りをかけて行われたその戦争は、全ての物事の究極の理由「概念」を奪い合い滅ぼすことから、概念戦争と呼ばれた。

そして戦争に勝利したわれわれの世界、「Low-G」に全てが隠蔽されてから60年、ある問題が起きた。

この世界のみが持っていた「マイナス概念」の活性化。
それにより、今や唯一のGとなったLow-Gは再び滅びの道を歩み始めていた。

滅びを回避するには、かつて滅ぼし遺恨を残した10のGの概念の力が必要だった。

概念戦争を戦いそれを知る組織「UCAT」はその為、各異世界の生き残り達との交渉の為に、専門部隊全竜交渉部隊(チームレヴァイアサン)を編成する。

1人の少年は祖父からその代表たる役目と権利を譲られ、「自分が本気になるために」交渉役を引き受ける。
自ら悪役を名乗る少年、その名を佐山・御言。

全ての遺恨を収め世界を救うための交渉、全竜交渉(レヴァイアサンロード)が、「佐山の姓は悪役を任ずる」、その言葉とともに始まる。

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長編のラノベ。1〜6までは上下巻あり、平均400P超。最終巻の7巻は脅威の1000P超で、電撃文庫の中でも最高記録。

おもしれー!!
絶賛大はまり中。いま最終巻読んでます。

「パラレルワールド」を扱う作品は多数あれど、この作品がすごいのは、「概念」を中心としたそれぞれのまったく違う10の世界が書かれているのと、それぞれの世界に戦う理由と謎があること。

各ギアとの戦いもだけれど、「概念」を使って戦闘になるときに、その相手の「概念」の論理の隙をついたり、戦いの中で、己を見つめて過去と対峙したり……世界観とキャラとストーリーが見事に合致してます。

話のテンションも高いし、キャラも展開も論理的に動いているので読みやすい。アマゾンのレビューなんかを見てたら、「文章が難しくて読みにくい」とか「設定がわかりにくい」とか書いてあったけど、えー、そうなの? つじつまが合っていないでなんとなくイベントが出ました的なお話なんかより、100倍読みやすいと思うけど……ここらへんは好みの問題なのかもしれないっすね。

あと1ページ……などと思ってたら気がついたら朝とか、本気でありえちゃうラノベです。 はあーもうすぐ読み終わっちゃうのか……
by bogdog | 2008-02-15 09:03 | ライトノベルの感想だよ☆